旧統一教会元信者の金沢大・仲正教授「霊感商法でたくさん売れる人、幹部に出世していく人は聞き上手だった」 AERA dot.

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まさにそのとおり。
彼らはまさに「聞き上手」であり、心優しく手を差し伸べて来る。
これがまさに「洗脳」における最大の手段である。

私が幼い頃、幼稚園頃から小学3年生頃までかな、紫色の化粧品数種類を携えて我が家に訪ねて来る通称「クリームのおばちゃん」という中年女性がいた。
何も知らない私は化粧品売りのおばちゃんだとずっと思っていたが、実は布教(洗脳)を兼ねての化粧品販売だった。
紫色のパッケージといえば私と同世代の人の中には「ああ、あれか」と気付く人もいると思うが、この記事とはまた違う他の新興宗教の人で、その地域ではまさに幹部だった。

当時の母は原因不明の病気を抱え、父は全く家庭を顧みる人では無く、夕食を父と一緒に食べた記憶が私には一切無い。
父は何かちょっとでも気に入らないことがあると母や幼い私や弟に対して暴言を吐いたり殴ったりと暴力は絶えず。
そんな時に母に優しくて接して来たのがその「クリームのおばちゃん」だった。

母とその「クリームのおばちゃん」ことFさんという化粧品販売の女性とは何処でどうやって知り合ったのか私は知らないし、今確認したくても母はこの世にいない。
Fさん曰く、自分の夫は病弱で仕事が出来ず、女手一つで3人の子供を育て、何とかして此処までやって来たと母に言い聞かせては母が感動して泣いていた姿が忘れられない。

服装も質素で商品の化粧品を入れて運ぶバッグもボロボロでチャックが壊れていたのを幼い私が「どうして壊れているの?」と訊いてもニコニコと優しい笑顔を絶やさず、時には母が近くの八百屋などに買物に行く時など進んで私と弟と一緒に留守番もしてくれていた。

あの当時のFさんは50歳ぐらいだったと思う。
時々20歳くらいの娘さんが我々のベビーシッターをしてくれることもあった。
その娘さんには「高い高い」をしてもらったことも憶えている。

ボロボロのバッグや夫が病気で…等という話もたぶん作り話だったのだろう。
いや、実は本当で、彼女もその教団や教祖たちに助けられて、ああして生計を立てていたのかも知れない。
そしていつも母の顔をクリームでマッサージしたりパックしながらその教団の教示する話をしていた。
その教団から発行されていた、いつも白い鳩の表紙の小ぶりの雑誌がうちにはいつも置いてあった、それがごく当たり前の風景だった。

その後、母は脊髄腫瘍の大手術を受けて一命を取り止め、もう一人の弟が生まれ、重度の小児喘息だった直ぐ下の弟は釜石の療養所に入院しながらその病院の隣の小学校に通い始め、我々家族とは遠く離れて暮らすことになった。
その頃から母はFさんを疎んじ、少しずつ遠ざけるようになった。

私が小学3年生の頃にはFさんはもう我が家に来ることは無かったように思う。
小学4年生の時に同じ市内で引っ越しして、偶然なのかどうか知らないがその近くにFさんが住んでいて、時々Fさんとその辺の道端で会ったりすると「あら、めぐちゃん、大きくなったわねえ」と声を掛けられることもあり、その新しい家にも数回Fさんが来ていたらしく、自分のお子さんの1人が日系カナダ人と結婚してトロントで暮らしているとかで、カナダのお土産を持って来てくれたと母が話していたがFさんの姿を私が見ることはもうそれ以来無かった。

その後、私がカナダに来たばかりの頃だったか、母からFさんが高齢者施設で暮らしているということを聞き、その施設を調べると豪く高額で一般人は入所できない、という内容を何かで読み、彼女は本物の「幹部」だったのかと改めて思い知らされた。

母は17歳から、そして私は生まれた時からカトリックだったが、その我々をカトリックから大きく引き離そうと懸命だったのもFさんだったわけで、カトリックの一切を非難することなく、カトリックを崇め奉りながらもFさんは教団の教示を守り抜いて我々をもそうして操作していたのは事実である。

カトリックの学校に通っていたがカトリックから離れていた私と母の様子に目ざとく気付いた修道会が何かおかしいと大騒ぎになり、子供だった私はただただ周りの大人たちのされるがまま、言われるがままにいたわけである。

フランスやカナダ国内では唯一フランス語圏であるケベック州においてはカトリックが国や州の象徴でもあったわけで、当然周りのケベック人たちもカトリックを大半が占めるという、これは日本の仏教や神道などと共通している、いや、それよりももっとフランス国民やケベック州民に浸透しているような感じだったが、それはもう過去であり、カトリックも今や教会自体が維持できずに、フランスはまだバチカンが近いから何とかなっているがケベック州ではカトリック離れする多くの州民の中ではもう昔のようには行かずに、どうやってこれらを維持して行くか、度々大きな社会問題としても取り上げられている。

私は生まれた時からずっとカトリックの環境で育ち、夫は元司祭であり、自分もエルサレムの大学でカトリックの遺跡研究など深く関わって来たが、実際は全くの無神論者であり、あれだけ深く関わって研究したからこその無神論者、そんな感じ。

そんな一つのことに傾倒するなんてこの私には到底無理。
何事においても無理。
素直に心から信じて従うなんて先ず以て自分には無理。

ケベックとフランスで長い間に渡って修道会の中で生活困窮者たちの救済活動はして来たが、病気になってからはもう殆ど出来ないし、それどころか自分の方が救済される立場になってるし(笑。
カトリックとは全く関係無く、社会貢献しているといったら低額家賃での不動産賃貸ぐらいかな。
どの物件も低額家賃にしているが、その中の一軒の物件はフランス政府に登録して生活困窮者に貸しているが、家賃滞納などといえば容赦なく。

話は変わるが新興宗教は日本だけに限らず世界でも大きな問題となっているケースは多く、カナダ国内にもいろいろあって勧誘によるトラブルなどで裁判所も忙しいようである。
宗教とはまた別の啓蒙というか思想的団体も数限りなくあって、その一派が最近高齢者たちを狙っているようだという記事なども今迄にリツイートしたことがあるが、まぁいつの時代でもどの国でも油断大敵ということだね。

此処カナダにも新興宗教は多く、教団の名前は出さないが日本にもある数々の教団はカナダやフランスにも多く。
今から20年ほど前までは教団が各家を訪問したりポスト配布などでの布教活動が、宗教の自由という法律の下に許されていた。

しかし、それらによる集団起訴などによる各所での混乱が目立って来たために今では厳しく禁じられている。
そのためにまさに「手を替え品を替え」で教団名を変えたりしながらも彼らの活動は決して消えること無く。
そう、彼らの特徴はとにかく「しつこい」「めげない」、これに限るね。
よくあんな正体もはっきりしないようなイカサマな教団に対して自分の人生を委ねたり出来るものだと呆れるが、宗教に限らずあの行為そのものが「洗脳」だから本当に恐い。

そして悩み苦しんでいる人、弱そうな立場にある人、自分のことを教団の一味とは気付かずに親しみを持って接してくれる人、などを見掛けたらもう直ぐに彼らは行動に移し始める。
優しい、心温まる声を掛け、悩み苦しむ人を助けることによって人々を洗脳していくわけである。

人の弱みに付け込む、つまり洗脳というのは宗教だけに限らずビジネスにおける商法なども同様であり、それを言ったらもう世の中全部が洗脳ということである。
限が無いね(笑。

化粧品販売もそうだけど、カナダでは教団がラジオ放送網を持っているケースも多く、その放送に人を招待するという勧誘方法もある。
他にも教団で出版社を持っているケースも。
とにかく情報を少しでも多くを対象にばら撒くのが彼らの最大の目的だから、ラジオや出版本を通して布教するのは当然有り得るだろう。

また、学校や病院などを利用するケースもあって、たぶんそういう学校の校長や病院の院長や理事長などが信者なのだろうが、果物や野菜、チョコレートの販売など、これまた如何にも人を油断させるような方法を取ることもある。
我が子たちが小学生時代に、何故かたまに学校からグレープフルーツが販売される時があって、「箱買いするとこれだけ安くなります」などと変な連絡が学校から来て、裏から手を回して調べたところ、やはりある教団によるものでカナダでは教団というよりも思想団体である「ユ〇ナ」の活動が特に目立っているが、そのグレープフルーツなんたらもその団体からのもので、カナダの場合は隣の米国と組んでの北米全体での大規模な活動も目立つ。
グレープフルーツもフロリダ州のその団体と組んでやっていたことだと調べて分かった。
それをいったらコストコなどにも特に洗剤系の商品をそういう思想団体から仕入れているし、もう今や新興宗教団も思想団体も最早「企業」化しているのが現状であろう。

日本でも団体名は忘れたが洗剤系商品を卸している啓蒙団体みたいのがあったと記憶しているが、その同じ団体は米欧にもある。
うちの従妹がその団体に洗脳されて、しつこくうちに電話勧誘して来たこともあった。
つまり企業化しているということは、当然ながら政府とも繋がりがあることは間違い無く考えられることであって、それによって選挙時の投票数なども大きく変わって来るわけだから、「なんであんなのが政治家になれるんだろう」と不可解に思う「結果」や「繁栄」が後を絶たないというのも、そういう訳の分からない集団のバックアップがあってこそ、なのであろう。

ね、なんだか真面目に生きてるのってバカらしくなって来るよね。
でも此処で諦めたり投げ槍になってしまったのでは、教団や団体の思う壺だろうから、そんな中にもちゃんとした、信頼の出来る政治家や指導者を探して行くこと、これに限るだろうね。
数の上では少ないかも知れないが、だってこれしか方法は無い訳だし。

あとはそういう変な教団・団体をこの世から追放するとかね。
ただ、法律上は宗教や思想の自由という、余程の害を及ぼさない限り自由という、、また、そういう教団・団体の連中も一応は有権者だから、その辺の調整が非常に難しいわけですね。

いずれにせよ、今回の「安倍晋三銃撃事件」は日本だけなく世界中に大きな波紋を残した。
要するに今までこの世において放置されていた、政治・政府と特定の教団や団体との癒着問題や洗脳による被害などが明るみになった、ということは間違い無いだろう。