不死鳥のごとく

身体を温めると言えば、思い出したのが、先日108歳を迎えたうちの祖母。
徹底して身体を冷やさないようにしていた祖母の姿が頭に浮かぶ。
持病のリウマチは、温泉地にしばらく滞在して治してしまったらしい。湯治という言葉があるぐらいだものね。
冷たいものも飲まない。
ところが今いるケアハウスでは、水を飲ませるんだとか。108歳の人に水を飲ませるって、かなり無茶じゃないか?
水を飲まないからといって、点滴までされたそうだが、点滴の嫌いな祖母は、針を悉く抜いてしまったらしいが、当然だろう。
食事の時には何を飲んでいるのかというと、ほうじ茶だそうで。学校の給食じゃないんだから。
祖母はよく緑茶を飲んでいた。いつも座っていた横には茶器セットが置いてあって、一日に何度も緑茶を飲んでいた。
そんな人に、水やほうじ茶では可哀想過ぎる。
日本は緑茶の本場だ。種類だって数限りないだろう。それなのに、水とほうじ茶なんて、なんともナンセンスな選択である。


祖母は、医者嫌い、病院嫌いでもあった。
中年になってからは、高血圧だったそうで、医者から薬が処方されていたが、全部捨ててしまって服用しなかったらしい。
胸のレントゲンも、いつも何か問題があったらしいが、再検査などは勝手にスルー、逃げ回っていたらしい。
風邪を引きやすく、しょっちゅう肺炎になる。
100歳を超えてからも、何度か肺炎になっているが、その度に不死鳥の如く蘇る。
昨年末頃にも肺炎になったらしいが、克服したらしい。
80代ぐらいから、それまで使っていた老眼鏡を手放した。細かい針仕事や編み物をする人だったけど、彼女の老眼鏡顔は、小さい頃にしか見た憶えがない。
この前の正月には、書初めをした。
108歳お祝いの赤飯も一膳食べてから、「美味しいのであと半分下さい」とおかわりして食べた。
反応がだいぶ鈍くはなって来ているらしいが、まぁ「年相応」ってことでしょうかね。