服装それぞれ

そう言えば、最近、ケベックでも制服が結構人気だったりする。でも、元々厳寒地であるからして、制服ってのは無理があるように思う。旧市街地にあるSQ校では、超ミニの制服が最近登場。この寒いのに、震えながらの登校姿に疑問を持つ。もう一つ、その近くのU校、日本にも同系列の学園があるけど、あんなにダサい制服ではなかったように思う。ケベックのは、もうお話にならないほどのダサさで、スカートの裾に緑のラインが入っていて、段々寒くなって来ると、スカートの下に紺色のズボンを穿いているのが殆どなんだけど、それはそれで実にみっともないんである。
私は幼稚園から高校まで制服だったが、一番好きだったのが清泉女学院(神奈川県鎌倉市)の冬服。コートやブレザーの形が可愛かったし、ベージュ系のシャツに紺色のネクタイの組み合わせも好きだった。靴まで統一されていて、茶色のモカシンだった。紺色も、赤っぽくない落ち着いた紺色で気に入っていた。これらの制服は、大昔に母校に寄付してしまったけど、あのまま大事に保管しておいて、娘に一度着せてみたかったなと思う。
その娘の学校にしてもそうだけど、ケベックの学生たちは、ピアスやタットゥー、ヘアダイなどは当たり前で、ピアスも、眉毛や鼻、唇、舌、ヘソなどなど。髪もピンクや赤、ブルーなど、年中ハロウィーンみたいな格好の生徒もいる。


うちの子供たちは至ってシンプルなんだけど、二男と長女は、服を買う店を一応拘ってみるみたいな面があって、どうでもいいような店で買ったりするのは許せないらしく、それなりにブランドを気にするようだ。あ、ブランドと言っても、ケベックのことなので、日本人向けブランドとはまたちょっと違うけどね、観点が。フランスに住む長男は、学生時代も今も、全くブランドには興味が無く、色も地味なものを好む。それこそ、パリのど真ん中に住んでいながら、ブランド本店の前はオール素通り、いつもスーパーマーケットでの買物だけというライフスタイルらしい。


私のパリの友人は、いつも仕事着のパターンが決まっていて、必ずジーンズ姿なんだけど、上に着るシャツには拘りが合って、若い時に苦労を共にした日本人デザイナーKさんに作って貰うシャツを着ている。シャツのデザインはワンパターンなんだけど、その布の質感というのがもう最上級で、いかにもKさんらしい色柄の時は私まで嬉しくなってしまう。彼は、そのシャツの上に、素っ気無いVネックのセーターなんかをよく重ね着している。あんな拘り方もいいなと思う。