少子高齢化の現実

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日本では何かといえば「人生100年」を謳うが、健康寿命は70代であることをどうかお忘れ無く。
健康に何事も無く心身ともに何の問題も無く90歳100歳まで生きるのはまだまだ奇跡に近い範疇だ。
癌も認知症も現時点で完治する可能性はまだまだ低い。
もちろん例外もあるだろうが、そんなパワフルな人間になれるのは容易なことでは無い。これは自分が老いてみて初めて知ることだ。
自分も10年前の50歳頃までは自分の老後のことなんかあまり真面目に考えていなかったし、自分の健康にも自信を持っていた。絶対に病気になんかならないと自分で勝手にそう思い込んでいた。
また、この記事にあるケース、例えば40代が結婚出産育児のスタート地点だとしたら、60歳の時点でまだ子供は学生であろうから、それからの自分の老後などといったら大変であることは簡単に想像できるだろう。

少子高齢化となれば、それだけ高齢者が長生きするわけだから、数少ない若い世代に重圧がかかるのは当然のこと。特にうちの長男やこの相談者くらいの年代から下の人たちが老いてからもらう年金は現在の高齢者たちと比べたらずっと低くなっていることだろう。
社会保障絶対制度国のフランスでさえも、厚生年金のポイントが変わりました、などと急に政府から通知が来て今までかなり多いとされていた20万越えから18万とか此処からああだこうだと理由をつけ次第に減っていく。デモやストを繰り返し声を枯らして騒いだところで世の中が簡単に改善されることは殆ど期待できず、少なくなる年金加入額とどんどん増える高齢者人口、これは世界の国のほぼ大半が同様であろう。
数字は数字。数字に嘘は無い。
長く働き続けることによって受け取る年金額も増えて来ます、そう確かにそうだけど、もっともっと各人に働いてもらって満員電車での通勤を続けながら、草臥れ切った老体に鞭打ちながら働き続け、職場からは早く出て行け/辞めてくれコールを身体一杯に浴び、そして老後/引退後の生活を楽しむ間もなくあっけなくあの世逝き、まさにこれこそが国が望んでいることと思っていて間違い無い。
更には、呆けたり病気で身体が動かなくなる、これは国にとって非常に迷惑なことでもあろう。
そんな薄情で冷酷な国の犠牲にならぬよう、若い時からコツコツとお金を貯めて少しでも得になるように貯める、これしか無いと思う。

日本もフランスもカナダもだいたい同様。楽園のような国や場所を地球上で見付けようとしてもなかなか難しいだろう。
うまい話や調子よく煽り立てるような話には必ず裏がある。
これからどうしようなどと迷っている人々を餌食にする、洗脳することを最大の目的とした胡散臭いものには要注意。人のために役に立とう、などという偽善めいた呼び掛けにも注意した方がいい。
今の時代は多くの情報で溢れ返っているから、その中で自分を見失わずに生きて行くことは、かなり自分というものをしっかり持っていないと難しいこともある。
とにかく自分第一で考えていれば間違い無い。若いうちは人から見捨てられたり自分から人が離れて行くことが非常に恐く、私にもそういう時期/時代があった。
ところが、である。老いれば老いるほど身体はめっぽう弱くなっていくが精神力は強くなっていくこと、これも老いてから初めて知った。
人生、実に面白いものである。


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