がっかり

心身共にヘトヘトになる仕事だった。
というか、ツアーだった。
私は、ああいう気を使うツアーが大の苦手。
日本男性の集団を見るのってほんと久し振り。
しかし、どうしてあんなに酒を飲むの?
で、素面でも素面じゃなくても、平気で言えるセクハラに暴言。
相変わらずなんだなぁと思った。
何年経っても変わらないんだなぁって。
レストランのテーブルに、醤油や漬物を並べるのも格好悪いね。
それから、日本で言う「余興」っていうの?
しっとりと静かなレストランで、その「余興」と称して、いきなり立ち上がって歌い出す人もいる。
しかも踊り付きで。
勘弁してほしい。
今回は、とっても可愛いオジサンだったけど、レストランスタッフたちの固まってしまった姿を見るとやっぱり恥ずかしい。
日本の温泉旅館の延長線上じゃないんだから。
店内での自己紹介とか、代表挨拶とか、それに続いての乾杯音頭も恥ずかしい。
いちいちパチパチパチ〜なんて拍手とか入るしね。
同行・同席するこっちまで顔から火が出そうだ。
地元マフィアが経営している、裸の女性が踊ってるナイトクラブにも行きたそうだった。
何かトラブルがあればボコボコにされるので有名なんだよね、そこって。
だから、まともなケベック人男性は近付かない。
言葉も不自由で、お金を持ってる日本人だったら、格好の餌食となるのは目に見えている。
ずっと前のことだけど、部屋に現地女性を連れ込んで、バスルームにいる間に、お金やパスポートなど貴重品全部持ち逃げされた人もいたからね。
保険利かないの?と平和ボケの間抜け顔で訊かれた時は、立腹するよりも呆れて笑っちゃったけどね。
こういう恥ずかしい話は、我々仕事仲間内で後々まで語り継がれるのである。