恐怖人形

今日は日中とても暖かくなった。
このままでいけばほんとに今冬は間違いなく暖冬だ。
私がまだケベックに来て1、2年ほどの頃は、−30〜40℃なんて時もあったのにねえ。
経験した最低気温は−48℃、もちろんケベックで。
バカみたいに外に出てみたのだが、5分と持たなかった。
あ、裸で出たのではないですよ、ちゃんと完全防備であってこれですよ。
以前アイスホテルが観光コースに入っていたために、完全防備セットを揃えたのだが、最近全く必要なくなってしまった。
コート、スキーズボン、ブーツ全てが−35℃まで耐えられるというもので、確かにアイスホテル内に数時間滞在しても平気だった。
これはホテルのスタッフたちに聞いて揃えたセットである。
でも「地」がもともと雪だるまの私がこのセットを着込むと、もう誰も私に近寄ってこないし、話し掛けてくる人も皆無である。
あんまりヘンで、きっと誰もが恐ろしく感じるのであろう。
同僚たちや仕事仲間だけが
「何それ・・・なんかすごくない?」
「あ、どうしたんですか?ビックリです・・・」
「ワオ・・・(もしくは無言)」(ケベック人の場合)
「ちょっ・・・・」(これが一番頭に来た表現)
この格好でいる私を見掛けたら放っておいた方がいいかも。
怒らせると大変危険です。
あ〜あ〜!ボノム人形のバイトでもするかな〜!!退屈だし。
きっとイライラしたボノムだろうね。
子供から茶化されたりすると体当たりとかして。


〔余談だが、この写真の右側2番目の3階建てが
我々のアパート。螺旋階段を登っていく。〕
実際に動き回る人形は1体だけ。
中に入っている人は極秘・・・って別にどうでもいいんだけど。
この人形を「カワイイ」と表現する人を私は知らない。
大概「薄気味悪い」と、とかく不評である。
うちの子供らの小学校や保育所にも何度も彼は来ている。
だから数々のエピソードを耳にしている。
長男の友人は小さい頃、このボノムに向かってお尻を蹴ったら、すごい勢いで怒鳴られたそうだ。
ボノムくん、キミでも腹立つことはあるんだね?
雪を投げつけたら足で蹴られたという子もいる。
怖っ!!暴力反対!
以前この祭りの実行委員会会長さんに会った時に聞いたのは、中に入っている人は50代後半の人とか?
ここ数年同じ人物が入っているそうだ。
どうでもいいこと、なんて言っておきながら結構気にするナルシス。
今までで一番怖かったのが、私が仕事中にシャトーのロビーでお客さんに説明している時、フッと我々から2メートルぐらいの所に現れ、何のアクションも起こさず、直立不動でじいっとこちらを見ていた時。
お客さんが慌てて写真を撮ろうとすると、フフ〜ッとどこかに消え去った。
まさかその中身の人間って・・・
実は誰も入っていなかったりして・・・
なんか恐怖映画も撮れそうな怖さです。
日本の皆さん、恐怖の冬祭りにようこそ〜!

   
これが得意のポーズ             く、くるしい!助けて〜!!




       ニセモノA


                     
                            ニセモノB 


   
1956年型 お尻のようなお腹がコワイ

                    
                    
                    1964年型 謎の多い写真だ

いつの間にニューヴァージョン?


                    
                       こ、これは恐い!!