アルフレッド・ヒッチコック映画で1953年の作品『I Confess』(邦題『私は告白する』)の撮影舞台となったケベックシティ。
ケベックシティを背景に撮影された写真。
かなり昔の話だが、外国映画が熱狂的に好きだった母が突然「モンゴメリー・クリフトの映画ってケベックシティで撮影されたの!?」と電話して来て、私が「ああ、ヒッチコックの映画ね」と応えると、「ヒッチコック?あ~そんなのどうでもいいの。ねえねえ、どの辺で撮影されたの?」と母。
普段は静かな母なのにあまりの興奮にこっちもビックリ。
母はとにかく美形が好きで、クリフトが好きだったのは知っていたが、何かでケベックシティとクリフトの繋がりを知ったらしく今度ケベックシティに行った時はその撮影場所に連れて行ってくれと、とにかく大変な興奮状態。
もちろんこの映画は何度も観て知っていたらしく、他にもヒッチコックの映画にはかなり詳しかったが、肝心のヒッチコックの話になると、「なぁ~んかどぉ~でもいぃ~~」という投げやりな反応をするのが可笑しくて、その理由を訊くと「はあぁ??」と溜息混じりに「醜いから」と一言。
いや、作品と監督の外見上の問題というのはあまり関係無いのでは?と問うと、「ねえ、あんなののために国際電話のお金払ってるわけじゃないのよ」と。
…あんなの…とはこれまた😓
もちろん夫はこの映画について詳しく知っていて母がケベックに来た時に車で各所を周ってくれたが、その時の母の嬉しそうな姿は今でも忘れない。
確かにこんな美しい人が目の前を横切ったりしたら私も間違いなく目で追いますけどね、その辺に躓いたりして。
以前にドクターから聞いたことがあるんだけど、クリフトと私は同じ病名のようだ。
45歳で亡くなったその死因ではないが。
母は天国で真っ先に美しい自分の父親とそしてクリフトに会いに行ったと思う。
私の美形好きは母の血を受け継いだようだ。
まぁね、こんなでは母が気に入らないのもよく解かります。
例えば母にこの写真を見せたら間違いなく左側だけをグチャグチャに消すと思います。
ハサミでモンティから切り離したりとかね。
こんな写真を見せたら母はたぶん怒り出すと思います。
でも、ヒッチコックってセクハラが強烈だったということでも有名ね。
こんな顔してセクハラだなんて勘弁してほしい。
自分の性的欲求に従わない、満足させてくれない女優のことは即座に役から下したり、という話は有名ですね。
もし私が女優でヒッチコックの映画に出ていたらなるべく監督の方を見ないようにして演技してたと思う。
たぶん速攻で役を下されたと思うなぁ。
醜いということは大罪であり、犯罪です。