時代遅れ 茅ヶ崎市の場合

母から聞いた話。
未だに、町内会費の徴収や、市から発行される広報紙の配布などが、まだまだ現存していると聞いて心底驚いた。
しかも、80代の老人でさえ、係りの順番が回ってくれば、これらの業務を担当させられるらしい。
ボケ防止にいいのかもと、私もそのまま日本に暮らしていたら何の疑問も抱かずにいただろうが、
こうしてグローバル視野で見てみると、物凄く変だ。異様だ。おかしい。
カナダもフランスも、市や区からの発行物は各家のポストに配布される。
パリ6区の発行物もちゃんとポストに投函されている。
町内会費の徴収なんて、カナダでもフランスでも聞いたことが無い。
80代の老婆がヨロヨロと頼りなげな足どりで各家を回って会費を徴収するのだ。
締め切りまでに徴収出来なかった場合は、なんと自分で立て替えて会長に提出すると聞いて尚更唖然としてしまった。
で、徴収出来なかった家には徴収できるまで何度でも通わなければならないらしい。
だいたい、徴収している際に、悪者に襲われたりでもしたらどうするのだろう?
誰がその安全を保障してくれるのだろうか?
町内会費など、市の税金でなんとか賄えないのだろうか?
50代半ばの私がまだ幼い頃となんら変わっていないじゃないか、これでは。
日本の他の市町村も同じなのだろうか?
町内一人一人との心温まる繋がりを大切にしましょうナンタラカンタラなとど言ったところで、孤独死・放置死やゴミ屋敷もまだまだ健在のようだし。
回覧板なんてものも未だに健在なのもおかしな話だ。
このネット時代に、なんとも時代遅れな話である。
いや、例えネットが無かったとしても、もう少し何とかならないものか?
市税や介護なんたらまで払わせられた揚句に、こんなボランティアまで強要されるなんて、不可解にも程がある。
これほど高齢者に厳しい国も他にはそうそう無いだろうね。
ああ、日本を離れて本当によかった。
自分の母国に対してこんなことを言いのは哀しいことだが、父の件にしても、本当に心からそう痛感するのである。