ダ・ヴィンチ・コード

「上」を読み終えた。
もうすっかり私の頭の中はダ・ヴィンチ・コードの世界。
映画公開はケベックは今月19日。日本と同時公開ですね。でも本を読んだら映画を観る気はあまりない。
確かにカトリックには謎の部分が多過ぎる。
この本を読んでいて、ふと17年前のイスラエルバチカンへの旅を思い出した。
同行した神父たち(主人も含めて)の話していた内容は、今でも思い返すと謎だらけのものが多い。
エルサレム修道院で私は歴史的衝撃をこの目で見た。
蝋燭の仄かな光だけで見たユダヤ王家の墓、クムラン遺跡から発掘された壺がさり気なく並んでいたパティオ、紀元前の壁画とその建造物、エカテリーナ女帝の娘のために建てられたお御堂・・・今思い出すだけでも身体中が震えるほどのものだった。
その修道院での日々がそれまでの私の人生観を引っくり返してしまうほどのものだった。
夫のグループ、つまり仲間たちは皆博士号を取得している学者たちで、彼らにとって根拠の無いものは全く対象外だった。
毎朝、シリアルの入ったパンとチーズ、コーヒーの朝ごはんから始まる彼らの議論を聞いているだけで、私は最高に幸せだった。夜はアメリカ人クラブや、パレスチナ人のレストランとか、不思議な世界に連れて行ってもらった。
ダ・ヴィンチ・コードで描かれているものは全て架空のものとばかり思っていたのだが、「オプス・デイ」も「テンプル騎士団」も実在している、もしくは実在していたものだということを夫から訊いて驚いた。
カトリック歴史の謎を探る旅は楽しい。もう少し、イスラエルが安全になったら、今度は家族で旅してみたい。