男泣き

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昨日、嘗ての仕事仲間たちに会ったことを長男に話していたら、最初は静かに聞いていた長男が突如として怒り出したのである。
なんでそんな集まりに行くんだよ!と怒り出したのだ。
いや、別にその集まりとは関係なく、今回は日本領事関連で出掛けたのに何をそんなに怒っているのかと。
その嘗ての連中たちからどういう思いをさせられたのか忘れたのかよ!と長男が喚くのだ。
そんな連中と会って楽しそうに話せるなんて、それってアルツハイマーが始まってるんじゃねえの??と。
そんな、アルツハイマーとは酷いじゃないか、いくらなんでも。
あんな酷い目に遭わせられた連中と楽しげに話すなんてどこか神経が切れているとしか思えないよと。

更には長男にとって、私が1日3時間だけの介護の仕事をしようと思っているのが最大の怒りの原因となっているようである。
嘗ての仕事仲間の母上の世話をしようと私は思っていたのだが、その母娘揃って嘗てどんな意地悪をして来たか忘れたのかよっ!!と長男は叫んだまま泣き出した。
いや、だってボランティアじゃなくてちゃんと給金が払われるし、場所は病院だし、しかも目の前にある場所だから安心だとアレクサンドルもちゃんと許可してくれたし、と私。
ボランティアだったら間違ってもやらないよ。私は聖人じゃないからそんなことするわけないじゃんと。
そんな聖人云々はどうでもいい、と長男。
アレックスは昔のことは何も知らない。そんな醜い昔話をわざわざ彼に話していることも無いし、彼には何の関係も無いから、と長男。
あんなクソババア、もし病室で糞をこねくり回してたらどうするんだよ、ジージーみたいに、と長男。
うーーーーーんんん、それは嫌だなぁ、、、凄く凄く嫌だ。
だってジージー、つまり私の父のアルツハイマーで10年間その苦労したからもうあんなこと2度と繰り返されるのは御免だし。

とにかく我々は、誰にも迷惑もかけなかったし、意地悪もしなかったし、何も悪いことはやっていない。
それなのに奴らは揃って我々を苦しめた。だからみんな、今こうして見事に全員、罰が当たってるだろう、と長男。
同情の余地無しなんだよ!!と泣き叫ぶ長男。
自分の母親を看取ることが出来なかったからせめてもの同僚の母上の世話をしようかと私は思っただけなのだが、長男にとってはそれが最大の怒りらしく、いつからそんな聖母マリアになったんだよ!と泣き叫ぶのだ。
聖母マリアとはこれまた光栄なことで。
と言いながら、(偽)聖母マリアも息子と一緒に泣き始めた。

30年という長い年月を苦労して来たのだから、もういいだろう苦労は、と長男。
心優しいペタンク仲間に囲まれ、安全で清潔な素晴らしい環境に恵まれて、
そしてなによりも、いつもそうしてアレックスが近くにいてくれる。
アレックスとの幸せな生活をずっとずっと続けて行ってくれ、と長男。
だからもうそこから昔を振り返らないでくれ、頼むから、と長男。
私の泣く姿をずっと近くで見て来た長男だからこその涙なのだろう、叫びなのだろう。

私の誇り高い長男、潤一郎。
あなたを産んでほんとによかった。
心から感謝します。
あなたのお父さんにも感謝します。
生まれて来てくれてほんとにほんとにありがとう。


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