髪型  

私のフランスの友人に美容師がいるのだが、彼は、私がショートカットにすることをたいそう喜ぶ。昔からそうだ。
しかも、正面から見た時に、耳の下から髪の毛が見えないほどのショートが好きだ。
彼は、昔からパリコレやカンヌ映画祭で活躍する美容師で、もちろんショートでもロングでも何でもこなすが、基本的にはショートスタイルを得意とする。
私は幼い頃から散々ショートで来ているし、それで一度は男の子と間違われたこともあった、それが重〜いトラウマとなっているので、願わくばショートは避けたいのだが、そんな私に彼はいつも、「耳を出して、首の辺りをもたつかせないように」とご親切に今でも遠い海の向こうからアドバイスしてくれる。彼にカットしてもらう時は当然、「短いのはイヤ!」と涙ながらに訴え、彼も若い時は、私のそんな希いを全く無視してどんどんカットしたものだが、そんな彼も年を取ったのか、「そんなにショートが嫌なら切らないよ」とだいぶお手柔らかになった様子。
私も若い時だったらまだしも、こんな太ってからもショートでは、首の太さが強調されるし、第一冬は寒いのだよ。
それに首は、私にとって最大の弱点。ちょっとでも人から触れられるのが駄目だし、小さい頃は、マフラーさえ巻くことが出来なかった。その首を晒すのはどうも気が進まない。
でも、結局は幼い頃の髪型に戻って行くと聞いたことがあるが、実際本当のようだ。皆さんはどうですか?あ、これって女性に限りますよ。私の周りの友人たちを見ても、幼い頃の髪型に戻っている人が大半のように思う。
だから私も、ロングの女らしい髪型に憧れながらも、結局はショートにしてしまい、すっきりとしたその感触を楽しんだりしている自分を発見する。
夫も私がショートにすると喜ぶ。日本の男性からショートを褒められたことは無い。先日書いた足の太さに続いて、やはりこんなところにも、欧米と日本の基準の違いがあるのだろうか。