おにぎり

長男がParisへ帰った。
いつもおにぎりを作って持たせるんだけど、手渡す時にうっかり「船の中で食べなさい」などと言ってしまった。それから慌てて言い直して今度は「汽車の中で」なんて言っている自分。しかもいまどき「汽車」だって・・・我ながら呆れたね。でも、ケベックとParis間は、そんな感覚なんですよ。飛行時間も6時間ちょっとだし、第一距離が同じカナダ国内のバンクーバーよりも近い。いまどきの機内食は、量も少ないし、CAたちもモタモタしてて、尚且つ欧米人たちは後の人を考えないでペチャクチャ話し込む例が多く、空腹の時など猛烈に腹が立つのだよ。「トマトジュースにして下さい。あ、やっぱりオレンジジュースにしようかしら・・・氷は入れないで・・・あ、やっぱりワインを頂こう」など、まあ限が無いんですよ、彼らっつうのは。挙句には、搭乗前にリクエストするべきなのに、宗教上の理由で、やれこれが食べられない、あれがダメといちいちいちいち、なんであるよ。そんな各所でサービスワゴンが止まったまま前進することも無く。こっちは白目を剥いて引っ繰り返っている他無いのである。そんな時のためにもおにぎりがあれば重宝するであろう。
前回は、「今、着いた」とウェブカムの中の長男、もぐもぐとおにぎりを食べているので、「あれ?食べなかったの?折角作ったのに」と私が言うと、「だって10個以上もいっぺんには食べられないよ」と息子。今回も持たせたのは12個。たぶん息子の昼食と夕食になるんだろうな、あのおにぎり。
ところで、私の祖母は、子供や孫たちを見送る時に必ずおにぎりを作って持たせる人だった。母も同様。それがこうしてここまで伝わっているらしい。