−40℃

夕べは、ケベックシティ郊外で−41℃を記録したところもあったほど。
大寒波の真っ只中にあるケベックだ。
(今日も右側上から2番目の温度計にご注目下さい)
元々寒いところではあるけど、ここまでの低気温はめずらしい。
ケベックに来て3年ほどの時期に、一度だけ−48℃というのがあって、何でも経験と外に飛び出したりしていたけど、そういうことをやるとどういう結果が待っているか、今となっては重々思い知らされているので、そういうヘンチクリンな無茶はしないようにしている。



だいたい−20℃以下になると、車に電気を入れなければならない。これは、エンジンオイルやガソリンなどが凍らないようにするため。これをやっておかないと、まったく車が作動しない。電気を繋いで動き出すのに最低3時間は掛かる。だから、大概一晩中電気を入れておくのが普通。
手前の丸いのが付いたスティックは、除雪車が雪で道が見えないので家に接触しないようにというためのもの。このスティックを、彼方此方に立ててマークを付けておかないととても危険だ。このスティック、固いものではなく、ちょっと触るとビヨ〜ンとなって柔軟性がある。
道路側には、自然に出来た雪の「塀」が見える。
今夜も最低気温が−37℃の予報。
ここに風なんかが吹いたりしたら、体感温度は−50℃ぐらいになってしまう。
この寒波は、今度の日曜日まで続くそうだ。


家の中は至って暖かく、こんな厳寒の中でも半袖で過ごせる。
眠る時は、温度設定は21℃ぐらい。それ以上にすると、暑くて寝付けない。
パジャマは半袖半ズボン。夫も同様。
もしこんな時に停電になったらかなり悲惨だろう。
以前、−20℃ぐらいの時に停電になってしまい、スキーウェアを着て厳寒地用寝袋(−28℃まで対応というタイプ)に入って寝たことがある。また、暖炉があればかなり凌げる。それはもうサバイバルな世界である。


玄関やベランダのドアを開ける時は要注意。
開けると同時に、物凄い勢いで部屋の中の暖かい空気が、ぱあっと真っ白な蒸気となって飛び出すのが見える。ほんのちょっとでもモタモタしていると、その蒸気が瞬間入り口のところに凍り付いてしまって、ドアがきちんと閉められなくなってしまう。だから、ドアの開閉は素早くしないと大変なことになる。


今夜TVで映画『ミズリー』をやっていたんだけど、一番最初の場面(主役の作家が住む辺り)が丁度わが家のある辺りに似ている。道路や周りの風景もこんな感じ。