もうじき107歳

母が久々に祖母に会いに行った。
祖母もあとわずかで107歳を迎える。
祖母に向かって母が何度も自分の名前を言うと、「ボケ老人扱いするな」と怒られたそうな。
相変わらず口を開くと可愛くないばあさんである。
よく祖母は昔から風邪を引き易い体質で、今お世話になっているハウスでもよく風邪を引いては、38度ほどの熱を出すこともあるそうだが、医師から処方された薬を一度飲むだけで、すっかり治ってしまうそうだ。今回もまた風邪を引いたらしく、他の皆さんに移さないよう個室に居たそうだが、入れ歯をちゃんと入れたまま、目をパチクリさせてベッドの上に座っていたらしい。
食事は、箸を使って三食きちんと一人で食べる。
トイレは、介護スタッフに支えてもらえば大丈夫。お漏らし防止用パッドを使っているだけらしい。
「ただね、寝ている姿はまさに老木っていった感じなのよ。107歳まで生きられるかしら」と母。
106歳の寝姿と言えば、それは老木のようであることは仕方の無いことだろうよ。自然なことなんだし。若々しかったら怖いじゃないか、眠り姫みたいで。
老木とはいえ、それでも体重は、まだまだ50kgほどあるらしい。90代で70kg台だったからね。
101歳の時、生まれて初めてダイエットをしたという祖母だ。
祖母よりも31歳も年下の、アルツハイマーになってしまった私の父を心配しているそうである。父にその話をしても、父の記憶の中に祖母は無い。嗚呼。
祖母の住む県下の長者版付けでは、いや間違えた、長寿版付けでは現在第4位だそうで。
今月末にあるParis市主催フォーラムでも、祖母にご登場願うので、生きていて貰わないと困るのだよ。