有言実行

これを他人様に要求する人が私は嫌いだ。自分に対してだったら良いが、他人にはあまりにも厳し過ぎる。本当に有言実行の人というのは、決して他人には強制せず、自分に課している人ばかりであるのに気付く。他人に厳しい人って自分には甘いような気がするんだけど。小学校6年の時の担任が、卒業色紙に「他人にやさしく、自分に厳しく」というゴタイソウな言葉をわざわざ毛筆で書いていたが、その言葉をそのままそっくりその教師に返してやりたくなるような人物だった。ね?偉そうなこと言う人って大したことないんだよね。その教師(カトリックのシスター)をやさしい人だなんて一瞬たりとも感じたことは無い。無い。無い。
今日は有言実行本物の人を目の当たりにした。長男と同じ職場の女性が、先日入院した話を聞いた。病名は乳癌、それなのに入院前日ぎりぎりまで普通に仕事をこなし、「それでは行って来ます」と一言残して入院。手術は成功、まだ暫く入院するという話を聞いていた矢先、今朝息子のデスクに彼女から電話が掛かって来て「ヒューロン村から招待状が来ましたので電話しました」と突然言われた息子はびっくり!慌てて病状などを尋ねると「ありがとう、大丈夫ですよ。ところでそのインディアン村の件なんだけど・・・」恐縮した息子が「あの、どうか無理をなさらないように。電話でなんかお話して大丈夫なのですか?」すると彼女は「ジュンイチロー(息子の名前)との大事な約束だから」。
彼女の前夫はヒューロン族のインディアン、お二人の間には息子さんと娘さんがおられる。ケベックの北にヒューロン村があるのだが、一度尋ねてみたい旨を伝えたら、その要望を村に掛け合って下さり、酋長さんから招待状が来たとのこと。そのことを大事に憶えていて、病床におられるのにも関わらず、すぐに連絡して下さったのである。
一日も早い彼女の復帰を心から祈っている。


同じインディアンでもヒューロン族は豆腐王子とは種族が違う上にあまり仲が良くない。だから王子は私がこの村に行くことにあまり良い顔をしない。きっと我々には計り知れない種族同士の長い長い歴史があるのだろう。いよいよ私の学習研究の幕開けだ。仕事と両立出来るかどうか不安なのだが。