18世紀の建造物に暮らす

パリの中心の、更にその真ん中の、
表通りからは全然見えない中庭にある、マリー・アントワネットやナポレオンが関わったという、
18世紀の建造物の、更にその奥の一部分を買った。
だから、パリのど真ん中というのが信じられないような静けさである。
窓辺には、鳩や小鳥たちが飛んで来て、まるで田舎の家にでも暮らしているようだ。
小さな可愛らしいジャルダンやポタジェを作っている人たちもいる。
わが家は最上階なので、「屋根を改造してジャルダンやポタジェが作れるからいいね」と
周りの住人たちから羨ましがられる。
実際、周りには、ジャルダンやポタジェを作っている最上階の住人たちが少なくない。
そう、これは私の長年の夢で、エルメスのCMを見て以来、すっかりその虜になってしまった。
何度も繰り返し繰り返しこの映像を見ては夢を描いていた。



そしてこれは夢でもなんでもなく、実際にエルメス本店の屋根の上に作られた庭なのだということを知った。