隣の土地

わが家の隣の土地に、お父さんと息子さんとで土地を見に来ていた人たちがいました。
1ヶ月ほど前から、時々土地を見に来ていた人はいたのですが、今日はちょっと違って、その息子さんの方がうちに訪ねて来ました。
夫と一緒に外で話していたようですが、井戸などについてちょっと訊きたかったそうです。
この辺の水は美味しいのか?と訊いていたとか。
私は家の中から見ていたのですが、感じの良さそうな親子さんで、息子さんは30代ぐらい。
まだ本決まりじゃないけど、どうしてもこの土地を買いたいと言っていました。
それから、親子さんは、土地の中を歩き回って計測、杭を打ち込んではまた計測を繰り返していました。
歩き回るといっても、まだまだ雪が深いので、かんじき+スキースティックを持ちながら、しかも、かなりの傾斜があるところを、器用にすいすいと歩き回るところは、さすがケベック人。


この土地は、長男の同級生のお父さんが持っていたのだけど、最近売りに出したそうだ。
確かに眺めは最高なんだけど、通常のこの辺りの土地と比べるとかなり小さく、また、土地の中に小川が流れているのだ。
その小川も、傾斜があるために、滝みたくなっていて、雪解けの時期などは、かなりの水量が流れている。
一度だけ、ご近所の犬の散歩でこの土地に入ったことがあるのだが、その小川?滝?の周辺には、すずらんがたくさん咲いていた。
あの滝は、山水が流れて来るものだから、塞き止めないで、そのまま庭にしてしまうといいよと夫がアドバイスしていた。
土地が小さいので、家自体も可愛い大きさになりそう。
打って行った杭を見ながら夫が説明してくれた。
ケベックの男性というのは、自分たちでも家を建ててしまう人が殆どなので、こういう話にはみんなウキウキ♪
夫も、他人様の物件なのに、まるで自分のことのように嬉しそう。


ここに越して来て、20年近くの間、ずっと私たちを癒してくれた隣の林も無くなってしまうのかと思うとちょっと残念。
工事の騒音も、想像するだけでちょっと頭が痛くなって来る。
場合によっては、この辺は土台に巨大な花崗岩が埋まっているところが多いので、よく家を建てる時には、ダイナマイトを使う家もあって、今からなんだかちょっとなぁ〜な気分である。
工事が始まったら、パリの家に避難しようかとふと思ったが、娘の学校もあるし、パリに移ったからといって静寂があるわけじゃないし。
大都会に静寂を求めている方が間違っているんだけどね。
せめて、夏休みぐらいは、パリか茅ヶ崎に避難、いや移動してみようかな。


ところで、今日、その親子さんが土地を見て回っている時に、あと二組がやって来て、「うちが先に予約したんだけど」となんだか奪い合い状態になっていた。
湖側の土地は、この小さな土地を残して、他は全部売却されて、わが家も含めて家が建っているのだが、この最後の「売れ残り」に人が群がっているような感じである。
隣の土地が、そんな落札云々になっているとは、想像もしていなかった。
他の二組のうち、一組は、法律で禁止されているのに、ずっと車のエンジンを掛けたままの、なんだか顔つきの悪いオッサンだった。
折角の隣人になるのであれば、最初の親子さんが断然いいなとか、勝手なことをあれこれ想像しながら、今日はずっと「窓の人」な一日でした。



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