ローレンヌ地方での小さな休暇

もう10日前ほどになるだろうか。
プチバカンス2回目は、ローレンヌ地方へ出掛けた。
また前回のノルマンディー同様、パリ大学ソルボンヌとグランゼコールの理数系チームの顔ぶれだ。
プチバカンスとは、その名の通り、たった一泊だけのバカンスである。


集合場所。
凱旋門とも、ちょっとだけサヨナラ。


Metzという地名の如く、ゲルマンっぽい雰囲気がだんだん強くなって来る。


gotsuï中にふわっと見つけたレース調。







ベルギーのブルージュを彷彿とさせる街並み。




街中を流れるモーゼル川






これが名物?キッシュ・ローレンヌ。
それにしても雑な盛り付けだこと・・・
午後2時過ぎのことだったので仕方の無いことかな。


目を惹いたのは、クリスマス専門店ぐらいか。


クリスマスグッズは、ドイツや北欧方面に行くほど可愛いように思う。


息子の友人3人で所有している別荘に泊まったらしいが、一口で別荘(フランス語でchaletシャレー)と言っても、ケベック育ちの息子とフランス友人たちとでは、だいぶ大きな落差があるようで、全体的に幻滅した息子は、すぐにでもパリに帰りたくなったそうである。ま、でも20代の若者たちが持てる別荘と言ったら、「掘っ立て小屋」あたりが妥当だと私は思うけどね。親の所有する別荘を我がもの顔で見せびらかす小生意気なのよりは好感が持てます。

トイレもナチュラルスタイル、水はギコギコの井戸、電気は自家発電のみ。
ケベックでは、どんな田舎に行っても、ここまで『大草原の小さな家』みたいな世界は有り得ない。1900年代始めの頃まではケベックも田舎はそうだったけど、今は、chaletと言えばどんな僻地でも、浄化槽の付いた水洗トイレがあり、清潔な井戸があり、農地では、農薬汚染の可能性もあるために井戸は禁じられている。人の住む場所は、どんなところまでも電線は来ているし。


ダンスパーティーの後は、ゲームをやって過ごした。ゲームと言っても、TVゲームとかじゃなくて、言葉遊びとかカードとかね。それが一番楽しかったと息子。フランス人の言葉遊びは、ネイティヴじゃないと理解するのは難しいかも知れない。

息子曰く「早くパリに帰りてぇ〜〜」



行きはレンタル車を何台か連ねて行ったけど、この方角は、あまりにも道路が良くないために、レンタル車は乗り捨て、帰りはTGVのファーストクラスを使った。モタモタと車で要領の悪い道を行くよりは、一気にTGVを使った方がフランスは良さそうだ。ファーストクラスでもそれほど高くないし。または、飛行機を使った方がいい。で、行った先々で車をレンタルした方が合理的かも。

フランスの道路事情は、ケベックから行く我々には、強烈なストレスの原因になるのは目に見えている。フランス国内の移動は、距離にすると大したものではないが、だからこそ、そんな距離をノコマカ進むのでは、苛立つばかりのような気がする。日本から行くのと、カナダから行くのとでは、フランスでの感覚は全然違う。20代前半の頃、フランス友人の別荘に滞在していたあの頃の感覚と今とでは大きく違う。カマルグの別荘など、やはり天然トイレで、建物から離れて設置されていたし。暖房は、暖炉だけだったし。でも、ロマンチック優先だったあの頃は、それでも充分に幸せだった。あれはあれで、生涯忘れられない思い出となった。あの頃まだ30歳前後だった友人は、今ではすっかり出生して、別荘をしょちゅう買い換えている。別荘は、あまり転がしてもそんなに価値が無いので、買うよりも借りた方が断然いいと思うけどね。
一番やりたくないのが、「客」として過ごすバカンスね。あと他の家族と一緒にとか、折角のバカンスがまるで疲れに行くようなものだ。自分で借りた別荘で、誰に気兼ねすることもなく、なるべく家事はせずにのんびりと家族とだけ一緒に過ごしたいものである。わいわいみんなと賑やかにというのは、年齢的にもう無理みたい。


ファーストクラスがらがら。


パリ東駅に到着。


見慣れた東駅だけど、パリに帰って来て先ずはホッと一息♪

息子は、「パリ大好き♪」だそうです。