日本語とプライバシー

「勝ち組」「負け組」とよく日本語での表現を目に耳にするのだが、実際は、私が思っているような意味では使われていないことを知って驚いた。何でも、結婚や出産と関係するのだとか?どうして、結婚や出産が勝ち負けの対象となるのか。結婚の時期や子供の有無が人生の勝ち負けを決めるのか。だいたい人生において勝つだの負けるだのという表現が変だね。
どんどん解らない日本語が増えて来る。


日本では、結婚や出産についての会話は、全くプライベート扱いでは無いらしい。
結婚や妊娠を急がせる?催促する?会話が日常茶飯事と聞いて引っ繰り返りそうになった。
フランス在住の友人が、日本企業に就職面接に出向いたら、「結婚しているのか?」「同居している家族はいるのか?」「恋人と同居しているのか?」との質問を受け、私と同様引っ繰り返りそうになったらしい。また、どういう理由からその質問をしたのか、説明は一切無かったので、友人の方からどうしてか?と訊いたら言葉を濁されたらしい。


私も仕事上、たくさんの日本の方々とのふれあいがあるが、必ず毎回、「ご主人様は此方の方ですか?」「お子さんはハーフ?」の質問は矢継ぎ早だし、それに関して答える時が、一番皆さんが興味津々に聞き入ってくれる部分だ。それまで観光バスの中で気持ち良さそうに船を漕いでおられた方も、ここでいきなりガバッと目を覚まされるのが何だか可笑し哀し。本当は観光説明の部分も、それと同じ熱心さで興味津々に聞いて頂きたいものだが。あれは一つのご愛嬌、または挨拶のような軽い気持ちからなのかと添乗員さんに訊いてみたら「いえいえ、本当に心の底から関心を持って聞かれていると思います」とのこと。心の底からか・・・ま、無関心よりは喜ぶべき、なのだろうか?
でもね、欧米にもごくたま〜にいますよ、「旦那の年収はいくらか?」「あなたの年収は?」とか「旦那の職業は何か?」まで聞く、これまた日本でも見られないようなすごい田吾作も。