久々に読んでみた。


春琴抄 (新潮文庫)

春琴抄 (新潮文庫)


Parisの息子から、谷崎文学をテーマにした会合があったそうで、『春琴抄』と聞いて急に読みたくなった。
次回は『痴人の愛』をテーマに・・・とは無理な話だろうか?


私が谷崎文学に魅せられたのは16歳の時。
現代国語の授業中に、教材として使われていた現代文学の教本の中から突然現れたのが『刺青』と『痴人の愛』だった。それもほんの数行だけの例文として載っていただけだ。それなのに、私はもう何も辺りが目に入らずに、その文面だけに引き込まれて行った。あれが谷崎文学との最初の出会いだった。その日の帰宅途中に早速大船駅前の本屋に飛び込んで、谷崎潤一郎の作品を何冊か買った。あっという間に読んでしまった。今でも谷崎の本は何冊か枕元に常時重ねてあっていつでも読めるようになっている。それも何度も何度も繰り返して読んでボロボロになって、3冊目や4冊目の買い換えたものもある。