居酒屋慕情

幸味亭

従兄弟が福島市で居酒屋を経営しています。
一応これ宣伝ですのでご覧下さい。
従兄弟は立派な【LE SOMMELIER DE SAKÉ】、つまり利き酒師です。


幸味亭←ココから


嗚呼、近くに住んでいたら毎晩でも私は通いますよ、ここへ。
ケベックに居酒屋なんてないもんね。
あ、パリにはありますよ、居酒屋。じゃ、やっぱりパリには住めますね。
何度かパリの焼き鳥屋に足を運んだ。モンパルナスにあった、店名忘れちゃったけど、オオヤマサコ系のお店だったような。板さんがそれは素晴らしい人で、相当無理な注文でも聞いてくれた。
彼の人柄にG共々惚れこんでよく二人で通った懐かしい店だ。

居酒屋

「とりあえずビール」で始まるあの居酒屋での酒宴。
ケベックにもバーはあるが、う〜ん、居酒屋とバーは、まるっきり違う。
もちろん此方にも日本料理店はある。しかし、居酒屋ではない。
なんだかこう、すうすうするんだよね、SUSHIバーとかいう雰囲気は。
あとは、食事が済んだらデザート食って出てってくれよ、みたいなところもあるし。
あの「デザート」というのが嫌だ。ま、そんなの注文しなければいいのだが、どのメニューを開いても
必ず「デザート」欄がデカデカと占めている。あんなの真面目に食べ続けて彼此17年、それで何十㎏もの増量である。
家では絶対デザートは食べないのに、どうしても外では食べてしまう。
観光中のランチ、もう必ずデザート付きのあのコースメニュー。
同僚で、お客さんと一緒に食べていたら病気になってしまうと言って、玄米おにぎり一個持参していたのもいたが、あのくらい徹底しないとまず痩せられないだろう。
折角、豆腐や野菜、魚で清らかに食べても、最後の〆がコテコテのクリーム系では、何にもならんのだ。
日本の居酒屋のお品書きにデザート項目なんかあるのだろうか?
まさかね。あったとしてもせいぜい「季節の果物」程度であろう。
あ〜いいなあ〜!あっさりと生きたいですよね〜あっさりと。
日本国籍を捨てる話も、こういう食べ物の話題にさしかかって来ると決心の程はあやしくなって来る。
笑われそうだけど、でも人間生きている限り、「食べる」ことが一番大事なんだからして。
それにしても随分と底の浅い決心ですなあ。

バー

ケベックのバーでは、主にみんなただひたすら「飲む」だけ。
よくもあんなにビールが飲めるものだ。
ケベックの若者に人気のバー、ここはロースクールケベック州弁護士協会)のすぐ隣にあるので、未来の弁護士や若き弁護士が大勢集まる場所としても有名。
さて、ここで少し小腹が空いたおばさんは、何か食べようとしたのであるが・・・
あれにはおばさん、激しく逆上したね。
先ずメニューにそんな「ごはんもの」は書いていない。
「え?何かないの?こう・・・腹にたまるモン」嗚呼、この巨体でこの言葉、見苦しいねえ、実に見苦しい!
「ピザとかスパゲティとかクラブ(クラブサンドイッチ)とか!!」
「ノン、マダム」
可愛い顔したボーイくんからノン、マダムなんて言われりゃ大人しくする他ないじゃないか。
あ〜ハ〜ラヘッタアア〜・・・って来る店間違ってんだよ、と若者たちからその場で投石されそうであった。
パリはよかった。そこいらのカフェに入れば、ビールだってワインだって飲めて、美味しいチーズたっぷりのクロックムッシューとかクロックマダムとかも食べられるし、エスカルゴ、小皿のスパゲティ、フリット・・・なんでもあった。
「じゃあさ、酒飲む時だけパリに行けばいいじゃん」
未来の弁護士たち(長男たち)からすっかり嫌われて店を出た。