スペインの思い出

以前スペインに行った時、小さなスタンドバーがたくさん並ぶ通りに行ったことがある。
それぞれの店で一種類のツマミしか作らず、食べ歩きしたのだが、その中で一番美味しかったのがマッシュルームのベーコン焼きだった。
巨大な鉄板の上にマッシュルームがぎっしりと並び、それぞれの傘の中にベーコンが入っており、その上から豪快にオリーブオイルをドバーッとかけてジュウジュウ焼く。
「アチアチ!」と云いながら頬張る、要するに立ち食いである。
それが一番美味しかった。
意外なことに楽しみにしていたパエリヤがとても不味かった。
横浜のフジモリが最高だ。まだ、フジモリはあるのだろうか?昔はオカダヤの地階と関内とに店があったが。
小皿に盛った数々のおつまみも、確か一皿500円で注文出来た。
だからいろんなものが少しずつ味見が出来て楽しかった。
こういう気の利いたところが欧米社会にはあまりないかも。
あの頃はパエリヤの上にのった2、3個のムール貝を大事に食べたが、ケベックでは2キロも入って1000円もしない。それを白ワインだけで蒸して、殻が開いたら食べる。
今やこうして嫌と言うほど食べられる。
ところでサフランケベックではとても安い。量で考えると値段は日本の10分の一ぐらいかも。
サフランに熱湯を注いで飲むのも身体にいいそうだ。
母はケベックに来るといつもおみやげにと山のようにサフランを買い込む。