ジェーン・バーキンのパニエ

まだ若かりし18歳の頃。
フランスの雑誌に、パニエを提げたジェーン・バーキンの姿を見つけた。

当時は、ジェーン・バーキンの服装や髪型、暮らす家のインテリアなどなど

彼女の自由奔放なそのライフスタイルに大きく影響されたものである。

「パーティーでもどこへでもパニエを提げて行くの」という彼女の言葉に痺れた私は
早速それを真似て、22歳頃まで3つぐらいのパニエを使い潰した。

実際に使ってみると、嵩張るし、満員電車の中でなんてとても提げられない。
ストッキングは伝線するし、着ている服の表面が毛羽立ってしまうことも。

南仏の田舎の家で、自由に車を乗り回して暮らし
ストッキングやパンプスなどとは程遠い、素朴で自然素材ばかりのワードローブで

髪も化粧もほとんど飾り立てずに
そんな生活環境にこそ心憎いほどぴったり合うパニエは
日本での都会生活には、ちと無理なようだった。

腕に掛けたりすると、結構な重さで腕に食い込んでくるし。
「パニエの中身が全部見えるからいいの」と豪語していた彼女の言葉を
すっかり信じ込んでいた当時の私は間違っていた。

飛行機の中で彼女と隣り合わせになったという当時のエルメスの社長が
パニエを引っくり返さんばかりに何かを探していた彼女の姿を見兼ねて

それで誕生したのが、あの「バーキン」である、というのはあまりにも有名な話。
彼女のために作られたバッグ。
さすがバーキンの「バーキン」、完全に使いこなしているその姿に脱帽です。

「整形手術を一切しない女優」としても彼女を尊敬しています。


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