まるで・・・

計画停電などで節電された日本の街が映像で流れていた。
正直、「まるでパリやケベックみたい」と思った。
信号機と街灯が消えているのを除けば、他はほぼ此方と同じような感じ。
自販機やネオンも無いせいだろう、此方では街の中心地でさえ夜の10時頃から暗くなる。




街灯も、当初は壊れているのかと思っていたが、パリ市に訊いてみたところ節電しているとのこと。










平日の夜10時ぐらいでこんなに閑散としているコンコルド広場。




マドレーヌ前のロワイヤル通りも殆ど人も歩いていない。
夜の10時前後に撮影。




これはだいぶ前に撮ったものだが、観覧車が片付けられる時の様子。
なんだか物寂しいね。




ルーヴルも照明システムを入れ替えてから、更に節電に励んでいるようだ。










こんな風に明るいところに出るとホッとしたりして。




室内照明も、カッと照りつけるような天井灯はあまり見たことが無い。
わが家も、食卓上のペンダントが一番大きな照明ぐらいで、浴室や洗濯室、キッチン、地下室などは、薄暗い天井灯。
リビングや寝室はスタンド。
手元灯として、スポットライト式スタンド。
必要なところに必要なだけ移動して使う。
キッチンの手元灯だけが、天井からのスポットライト固定型。
ケベックの家よりもパリの家の方がもっと暗くて、生活全体も質素。




ケベックシティのランドマーク、シャトーフロントナックも、少しでも照明を強くすると、
「資源の無駄使い」だの「灯台なのか?」だのと市民から叩かれる。




谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』。
日本古来の美しき陰翳が蘇る。

陰翳礼讃 (中公文庫)

陰翳礼讃 (中公文庫)




他にも、パリの間引き運転や、ローレンシャンでの頻繁に起こる停電、しかも、何の予告も無く、無制限に続く停電地獄などなど。
大災害に遭遇後の日本が、丁度我々と同じレベルになるとは、いかに日本が普段から恵まれた国なのかとしみじみ思い知らされる。
好きなものが好きなだけ買えない、食べたいものが買えない、なんていう状況も、日本食に限ってちょっと似ているかも知れない。




わが家の節約男と言ったらやっぱりパリ在住の長男がチャンピオンかな?
パリとCDG空港間の移動は片道3€弱(ヒッチハイクじゃないですよ^^;)、床屋は8€きっかり。
雑誌や新聞などの情報収集は職場で。
ケベック育ちの彼には、パリでの生活に暖房は要らないので殆ど使わない。
買物はタイムセールの時のみ。
無駄な遠出は避ける。
と、あまり書いていると呆れられそうなのでこの辺で止めておこう。
私の父も「冷蔵庫の開閉は最小限度に」「音量は下げる」「会社でのランチは100円以内」など、
若い頃からかなりの節約男だったが、長男の場合、更にその遺伝子はパワーアップしているようだ。
そして、この長男とは正反対なのが、夫と二男。
ああ、これがバランスというものなのか。




ところで、あの停電が解除された瞬間の喜びったら無いですよね。
電気や水がまるでこんこんと湧き出るようで、PCや乾燥機や冷蔵庫がぐるぐると回り出し、
うちは地下水なので、停電と同時に断水にもなるから、思いっ切りトイレを流せる喜びに浸り、
シャワーから迸るお湯に感謝し、部屋が静かに暖まって来て、
ネットから流れて来る音楽や映像にうっとりして、
燦然と輝くわが家の代わり映えしない電灯に向かって眩しそうに微笑んでみる。


電気さんに感謝:)




★番外編
パリの節約男からいきなり「パリのスーパームーン撮ったから」とこんな写真が送られて来た。

撮ったのをすっかり忘れていたそうで。




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