アナログな世界

先日1960年代後半のフランス映画を観て以来、アナログな世界に惹かれてしまった私。
電話ひとつとっても、ジーコジーコ型(分かりますか?この表現)や公衆電話などが却って新鮮に見えた。
中学生の頃に使っていたネジ巻き腕時計を大事に持っていればよかったと、今でも時々後悔する。
学生時代の友人の家には、昔、ジーコジーコの電話があった。しかも、長いコードがついていて羨ましかった。だってボーイフレンドとお喋りする時、ずっと自分の部屋まで電話を移動出来るし、リビングのソファに寝そべって喋ることも出来る。たった一台の電話が、寒い玄関ホールにちんまりと置いてあった私の実家では、だいぶ電話では苦労したものだ。
その友人の鳩時計も手巻きのぜんまい時計だった。
それに比べて、わが家にある電池式の鳩時計など、まったくつまらない代物だった。今でもそうだけど。
手巻きの鳩時計なんてこの時代に売っているのだろうか?
時代が進んで、確かに便利になったものも多いが、停電の時にはまったく使いものにならなくなってしまうコードレス電話や、電池が切れてしまえばそれまでよ〜の腕時計などを見ていると、昔の方がよかったかもなんて思ってしまうのである。