哀しき偽装

笑っちゃうんだけど、時々いるんだよね、海外在住の日本人で、自分のことを「華族」だとか「殿様の末裔」だとか「大名の流れを受け継いでいる家系」だとか、嘘だか真実だか、そんなことを吹聴する人が。はっきり「皇族」だと言い切っちゃう人なんか見てると、一種のパリ症候群みたいな精神病の一種*1なのかな?なぁんても思う。それも日本人同士では決してそんなこと言わない。だって嘘だってバレバレだから笑われるのが関の山だし。欧米人にのみ言うのですよ、哀しい限定発言ってことで。欧米人経由でその話を聞き、「本当なのか?」と確認されることが度々ある。私に訊かれても困る。「代々○×城に住んでいる家系で、今もそういう時代なら間違いなく私はお姫様なの」と言い切る女性もいるらしい。いやはや、すごい勇気、というかなんというか(絶句)。
実際、本物だったら、決して自分の身の上は語らないものなのである。語るほどに、惨めにもなるだろうし、誰からも真偽のほどさえ問われることもなく、相手にもされないだろうから。
海外に出ているから何を言っても許される、みたいな人がいる。学歴偽称なんかもよくあるし。自分で恥ずかしくないのかな?日本人としての誇りってないのかな?

*1:これがバロメーターになっていると友人である精神科医が言っていた。なるほど、その通りのようだ。彼はスペイン人で、北マドリッドで開業しているのだが、こればかりは世界共通のようだ。実に興味深い。