18年目にして・・・

ケベックに住んで18年目になるが、
ケベックのフランス語にはどうしても馴染めない。
どんなにフランス語を勉強していても聞き取れない時があるのだ。
日曜日を「ディマンシュ」と発音するが、ケベック人は「ズィマンシュ」、
木曜日なんか一番汚いよ、「ジュディ」が「ズジィ」になっちゃうのだ。
月曜日「ランディ」が「ルンジィ」・・・こんなのはほんの氷山の一角である。
濁音が特に耳障りなのである。
そんな汚いフランス語を外国人である我々に強制するケベック州のやり方も好きになれない。
綺麗なフランス語だったらいくらでも覚えようとするし、話そうともするであろう。
あんなダサいフランス語じゃぁ、決して覚えたくないし、話せば話すほどカッコ悪いのである。
それに一般にケベック人は人見知りする人が多い。自ら進んで英語を話そうとする人も極端に少ない。
それどころか「どうして家の中でフランス語を使わないのか?」と質問して来る閉鎖的なケベック人の多いこと!この質問をされるともうその人とは決してお付き合い出来ない。私にとっては致命的な質問なのである。自分の家の中で使う言葉ぐらい自由にさせてほしいよ。こんなプライベートなことまでケベック人たちから決められたくはない。『フランス語憲章』という妙な法律があるのもケベック州。義務教育の中での英語教育なんかもう最低!どんどん英語を話せなくするための授業のようだよ、まるで。カナダ他州が全部英語圏、おまけにお隣はアメリカ合衆国だっていうのに、流暢な英語が話せるケベック人はほんの僅か。
「フランス語が話せない=人間失格」みたいな公式が通ずる社会も好きになれない。それも綺麗なフランス語を話していれば多少こちらも譲るところがあるけれど、あんなずーずー弁みたいなフランス語ではこっちが恥かしいよ。
TVではいくらでもフランスからの放送をやっているので、最近は極力そのチャンネルばかり見る(聞く)ようにしている。最初はフランス人がケベック人のフランス語の悪口を言うのがすごく嫌だったけれど、最近では、悪口を言われて当然かも・・と思うようになって来た。
初めてケベックに来た時からどうしても好きになれなかったこの土地、ここに一生住むつもりは無い。古風な言い方かも知れないけれど、方角が悪そうという当時の直感は今でもなお引き摺っているのも確か。想像を絶するようなとんでもない災難がいくつも降りかかって来たし、日本ではなかなかお目に掛かれないような最低最悪な日本人数人にも遭遇したし。
同じフランス語を使う土地なのに、どうしてこうもフランスとケベックって大差があるのだろうか?フランスではちっとも感じなかったことなのに。ケベックに住むフランス人たちと話す時が一番好きだ。彼らは個人主義が徹底しているので、他人の領域に立ち入って来ないというところも好きである。それに何と言っても田舎臭くないし。あ、でもね、フランス人全てが理想的とは思っていないですよ。うちの斜め向かいに住むフランス人のオヤジなんか最悪だもの。人種差別丸出しの悪魔のようなヤツだし。
その場所との相性というのかな?これはどこに住んでも同じことだけど、人間合う合わないがあるよね。フランスは私が個人的に好きな場所なので、だから許せる面が多いってことかな?今頃になって急にケベックに嫌気がさしているというわけではない。18年目にして感じること思うこと・・・ってことです。
★間違いでした、ボケていました。この9月で18年目になっていました。