そうじゃなくて!

私が日本に住んでいた頃にはこういう表現は無かったように思うが、最近日本の人たちと話していて非常に強い口調で否定する、そんな言葉?会話?が新しく生まれ出て来たように感じる。
「いや、そうじゃなくて!」と、とても語調が乱暴なのである。と言って、本人は全く悪気が無いらしい。案外日本に住んで普通に日本語の生活をしていると気付かないのかもね。それも自分の話し方がきちんと筋道立てて話せない人こそが主にこういう表現を使うようだ、哀しいかな。訳の分からない頓珍漢な話をしているくせに、他人には厳しさを要求する!そんな感じがするね。頭の悪そうな人こそ使う表現・・・とも言える。
またカナダ在住の仲間たちや、メール交換したりブログを読んで下さったりして帰国後もお付き合いが続いているような添乗員さんたちからはこんな表現を聞くことはまず無い。
とにかくこの表現は、なんだか真っ向から否定されているような、とても不愉快な気分になる。語尾上げが無くなったと思ったらお次は強い自分独りよがりの否定形ってことか・・・でも変なところにはまだまだ日本人特有の有耶無耶表現も残っているのだが。
欧米人もはっきりしした表現をするけど、その「はっきり」のポイントは日本人と全然違うし、他人の言っている内容を真っ向から否定する、というのはある意味でマナー違反だし、教養が無い人間ともみなされる。
日本語の美しい会話から程遠い、奥ゆかしさやデリカシーの全く無い、この妙な表現(習慣?)が一日も早く消えてほしい。あんなのが国際化の一つだと思ったら大間違いである。
誰かと会話していて、相手が好きなものを貶したり嫌いだなんてはっきりと馬鹿な子供みたいに言うのなんかは言語道断である。苦手だったり嫌いだったら黙っていたらいいのである。わざわざ口に出して言ってみたところで何の得があるのだろうか?相手が不愉快な思いをするだけなのである。