私が生まれた時
隣の教会の神父様が
薔薇の花束を持ってお見舞いに来て下さった話を
母から聞いたことがある
教会の庭に咲いた黄色の薔薇だったそうだ
神父様の名前はLAROSE
薔薇という意味の名前だ
フランス系のとても綺麗な苗字だ
生まれたばかりの私を祝福してくれた
私はいつもこの話を忘れないようにしている
薔薇の祝福を忘れないように・・・
まだ赤ん坊の私は、その神父様よりカトリックの洗礼を受けた
あの地に私の原点がある
私がこの世に生を受けたあの地である
その原点をいつも忘れないようにしている
迷った時
必ず私は原点に帰るようにしている
「返る」のではなく「帰る」のだ
そこには必ず答えがあるから
いつも元の私に戻って考える
いつも私はあの地へ帰って行く