郵便

今日は日中20度もなく、夕方は寒いぐらいだった。
ああ、こうして冬になっていくのだ。
職場や後輩らからと電話が多い一日だった。
母から送られた荷物を郵便局まで取りに行った。
私の前に先客(女性)があり、なんとすべて小銭で払おうとする
それも時々小銭を数える手を休めて私の顔を穴が開くほど見つめるのだ。
アジア人とみるとまるで宇宙人でも見るようにこちらを見る人が当地には多い。
田舎者が多いのであろう。
何の代金か知らぬが5ドル27セントを小銭で払い終えてその女性が出て行った後、やっと私の番であるのだが、
急にそこでスタッフがベテランから研修中の新人に代わり、またそこで時間が掛かった。
こうして気長に待つ姿勢に慣れないと当地では快適に暮らせない。
母はこの冬に盲腸の手術を受けており、それも手遅れ状態と70代という年齢から2ヶ月近く入院した。
まだ時々本調子ではない様子なのに、荷作りして郵便局まで出向く。
局員が自宅まで荷物を取りに来てくれるサービスもあるのだが、けしからんことに受け取った荷物をさっさと発送せずにしばらく郵便局に放置しておくらしく、通常より3〜4日ほど余分に日数が掛かる。
これでは日本の郵政省は郵送料詐欺をしているも同然ではないか。
それにマフラー1枚でさえも重さを記入しなければならない。
送る全品をひとつひとつ量らなければならないなんて拷問に等しい。
カナダから日本に何か郵送する時はこんな面倒なことはないのに、本当に不思議である。
こういう事ひとつ取っても、親の傍にいてあげたいと痛切に思う。
やれ夏バテした、やれ足が痛い、やれ物忘れがひどくなったと、とにかく何を聞いても親が心配でたまらなくなる。
この苦しみは海外在住者の宿命でもある。