財政管理


3人の子供のうち、1番目と3番目は、かなりストイックな生活ぶりだが、2番目は、どちらかというと散財型タイプだ。
いや、散財型タイプ、だった
2番目とは、二男で現在18歳。
バイトで入って来たお金も貯めることなく使っていたのだが、ある日突然、彼は「貯める人」に変身した。
何がきっかけとなったのか分からないけど、急に私に、銀行の利率の話なんかをするようになって来たのである。
その辺が詳しく分かっていない母親に訊いてもどうにもならないと察した二男は、パリの長男とスカイプで話したいと言い出した。
時差がある上、お互い仕事や学業に追われる身、なかなか時間が合わない。
それが、今日、二男が帰宅すると同時にパリからスカイプが入って来た。
二男は、学校から一旦家に戻り、またバイトに出掛けるほんの10分程度の間だったが、長男に質問しては、ちゃんとメモまでしているではないか。
どうしたことだろう、この変わり様は。
嬉しがっているのは、私だけじゃなく長男も同様、「いよいよフレデリック(二男)も目が覚めたんだね」とパリから兄さん風(かぜ)を吹かせていた。
こういう財テクに関しては、長男はコンサルタントが出来るくらい詳しい。
13歳の時から、家族みんなの口座を管理、自分なりの銀行を「経営」していた。
今も、財政管理はすべて長男が担当しているのは今迄と変わらない。
たとえ離れて暮らしていても、今ではインターネットもあるから、尚更便利である。
パリでも、利率やサービスの比較的良いところを選んで、ちゃんとわが家の担当者もいる。
ただ単に国が変わっただけで、後は全部フランス語だから、ケベックと何ら変わりなく、ケベック同様、パリでも別に不満も無く。
同じ言語圏は、こういう時にやっぱり便利だね。