日傘を差したい

夜はいつも13、4℃まで気温が下がる。
時々寝室の暖房を入れる。
週間予報を見ても、20℃を超えることも無いようだ。
このまま秋になってしまうのか?
少しでも南に移動して、夏を楽しもうとするケベック人も多い。
日本とは全く逆の現象じゃないだろうか?
私も今夏は、プリンスエドワード島に行ってみようと思っていたが、ガソリン値の高騰は頭が痛い。だからまだ迷っている。北の方の巨大なダムを見学に行こうとも思ったが、尚更寒いところに行くのはご免だし。


母が日本のデパートから送ってくれた紫外線カットの日傘も、このまま使わずに秋が来るなんてあまりにも哀しい。
この日傘の脅威を知ったのは観光中であった。お客さんが使っていらっしゃったのを私が興味深く見ていたら、「傘の下に来てみて下さい」と言われ、その威力を知ったわけだ。紫外線カットもだけど、何と言っても、炎天下(ケベックにもあったんですよ、そんな夏日が、数日、ね)の下で差してみたら、すうっと涼しいのである。「こ…これ、どこで買われたんですかっっっ?」忽ち私は興奮した。日本全国、どこのデパートでも売っていますよと聞いた私は、即日本の母に電話して、これこれ然々説明すると、母はそんな素晴らしいものがあるとは知らず、電話を切った直後、そのまま藤沢に直行、1時間でこの日傘を買ってまたすぐに私に電話して来た。まさかそんなこととは知らず、その間中ボ〜ッと過ごしていたので、母の行動力には驚いてしまった。いや、母も余程その日傘が欲しかったらしいってことなんだけどね。う〜ん、私ももし日本にいたら、母と一緒になってデパートに駆け付けて買ったであろう。店員さんに、日傘の色をあれこれアドバイスして頂き、更にはカナダに送るためにと、丁寧に包装して頂いたそうだ。その素晴らしい包装術!!に、昨日開封した私は感動した。あの素晴らしい包装って日本ならではですよ。


観光中、何か気になると、説明しながらも私はジッと注目してしまう。私のその暑い熱い視線に気付いたお客さんが、あれこれと説明して下さる。日々この繰り返しである。日本からのお客さんたちから学ぶものは多い。携帯用灰皿や帽子を飛ぶのを防止する小さなクリップなども、あんな小さなものでも年々改善を繰り返しているようだし。日本のその進歩というか前進というか、実に素晴らしいのである。「どうして晴れているのに傘を差しているのか?」と訊いて来るケベック人たちに、説明してやっても不思議そうな間抜け顔をされたりすると、私もイライラするのであ〜る。