地下室の恐怖

オーストリア監禁事件

ttp://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2385399/2885686
最近起きたこの惨い事件は皆さんもご存知であろう。
最初にこのニュースを読んだ時、何かのパロディか冗談かと思ってしまった。
それくらい想像を絶する内容だ。
女性が長年に渡って監禁されるニュースでも驚くのに、ましてや父親が実の娘を監禁した挙句に何度も妊娠出産させるなんて・・・地獄そのものだ。
このニュースを読んでから二日間ぐらい悪夢の連続で眠れなかった。


欧米には、地下室のある家が多い。
我が家にもある。

地下室の真上、つまり地上一階から、特別な防音でもしていない限り、地下室の音ははっきりと聞こえるのが普通だ。数回に渡る地下室での出産などもあったわけだから、音が外に漏れなかったというのは、たぶん地上一階に常時住んでいる人が居なかったのかもしれない。加害者家族は、二階だか三階だかに住んでいたとか?それにしても、加害者の妻、つまり被害者の母親は、何も異常を感じなかったのか?それが不思議で仕方が無い。
その地下室の存在さえも、加害者の妻は知らなかったとでも言うのだろうか?加害者の住居前に掲げられた「?」マークがそれら一連の疑問を物語っているようだ。
でも確かに、二階以上にいると地下室の音は全く聞こえない。


地下室には、いろんな形がある。
我が家みたいに、地上一階から下へ降りるドアがあるか、もしくは、オープンタイプで地下、一階、二階と階段が続いているのが一般的だと思う。
地下室をきれいに改造して部屋やオフィスを作ったり、もしくは映画『ホームアローン』や『ベートーヴェン』の地下室みたいに何も手を加えず、セメント打ちっぱなしのまま、洗濯機と乾燥機を置いたり、工具置き場になっていたり、物置になっていたりと様々である。

地上一階の床の一部を開けて地下室に下りるパターンもある。階段があるのは当たり前なのだが、たまに階段が梯子状になっていて、地下室から見上げると、上のドアにくっ付いているものもある。このパターンは、監禁された場合に一番怖い。地下室に窓やドアが無い場合、まさしく密室と化す。


地下室から外へ出入りするドアが付いているのが普通。しかし、地下室にドアがあると物騒だという人もいて、窓だけ、もしくは、窓さえも無い地下室もよく見る。これは、火事の際とても危険。もし、地下室にいたとしたら、蒸し焼きになるのは間違いない。また、換気も、通気口を付けて行わなければ、地下室に人が長くは居られないだろう。


今回の事件のように、地下室の誤った利用で生じるものは数限りない。
ケベックでよく見られるのが大麻の栽培など。
ものや人を隠すのには最適な場所かも知れない。


地下室に監禁されて怖いのは、もちろん加害者から受ける暴行などは言うまでも無いが、もう一つは、その加害者がそのまま行方を晦ましてしまう、もしくは死んでしまう場合だ。外との交信が全く無くなってしまうからだ。被害者は監禁中、加害者を媒介として外の世界と繋がっている。また、いつ加害者から殺されるか分からないという恐怖から解放されることは無いのだ。加害者は、少なくとも精神に異常をきたしているのには間違い無いから。


そうでなくても、地下室と言うのは、何となく怖いという感覚がある。恐怖映画でも効果的に使われるし。我が家の地下室は『ホームアローン』型なので、なかなか怖い。卓球台や冷蔵庫、大きな冷凍庫、使わない洗濯機と乾燥機、死んでしまった義弟の生前に使っていた家具などが置いてある。

また、私には地下室に纏わるトラウマがある。一生忘れられない事件だ。とても公には書けない内容だけど、三日間恐ろしい思いをしたことがある。だから、監禁と聞くと、必要以上に反応してしまうのかも知れない。地下室が、狂った愛情を全うするために使われるなんて、以ての外である。



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