ジャム

弟が犬を飼った。
その名は「ジャム」。
彼にとっては、まだ小さい頃に飼っていたエルザに続いて2匹目だ。
こんな大きな目の犬がいるんだね。
とても大人しくて賢い犬のようだ。
長年の父の世話に疲れ切ってしまった母にとっても、ジャムは大きな癒しとなっているようだ。
ジャムが母の家に遊びに来ている時は、電話を通してジャムが来ている気配が伝わって来る。
時々、電話口までジャムを連れて来て、私がこっちからバカ声を張り上げて「ジャム、ジャム」と呼び掛ける。
すると、「もしもし」とは当然言わないが、犬らしい息遣いが聞こえて来て可愛いなと思う。
弟も小さい頃は、目が大きく、長い睫がカールしていた。
今の顔からはとても想像出来ないが、小さい頃は姉ながら可愛いなと何度思ったことか(←姉バカ)
近所の腕白大将に虐められて泣きながら帰って来ると、私は弟を引っ張って、そのガキ大将の家によく殴り込み怒鳴り込みに行ったものだ。
ジャムはあの当時の弟によく似ている。