日本語は難しい

次男と長女は日本語の読み書きが出来ない。
ちょっとしたメモ書きもすべてアルファベットで書かないと通じない。
先日も棚に重なっているビデオに何かズラリとアルファベット表記がしてあるので、何だろうと思って手に取ると
「Dorifu」・・・え?こんな番組あったっけ?一瞬、ピンと来なかった。
せめて大好きな「ドリフ」ぐらいは書けるようになってほしい。
長男は小学校低学年までは日本に住んでいたのだが、それでもアルファベットの方が楽みたいだ。
もちろん日本語の文面は解読出来るが、音読となると滅法遅い。
人名ともなると、ギョッとするような読み方をすることがある。


しかし、私も人のことは言えない。
読めないと無理矢理勝手に読み仮名を作ってしまうこと度々。
これで思い出すのがまだ10代後半の時、高校の同級生と剣詩舞のお稽古に通っていた時、
家元のご主人の名前が読めず、表札を見上げて2人でブツブツ・・・
「ね、これ読める?ずっと気になってたんだけど」
「・・・読めない。下の字は・・・ヤス?だよね」
「上の字、よく見るけどなんて読むんだろう?」
「なんかさ、もれるみたいな漢字に似てない?」
「もれるぅ〜?」
「ぎゃ〜はははは」
そこで2人は暫く涙を流して笑い転げた揚句・・・
その当時70代半ばの矍鑠としたジイサマは、ずっとそれから「モレヤス」と私たちから呼ばれることになった。まさか、面と向かっては呼びませんでしたよ「モレヤス」だなんて。この「モレヤス」ったら、私たちが稽古着に着替えている部屋にいきなりガラッと襖を開けて入って来てたりしたの。そういう要素のある人って、やっぱりこうして笑われたりするんだよね。自業自得。
それにしても、今こうして考えてみると、その「もれるみたいな漢字」って一体どんな漢字だったんだろう。
人名に使う漢字で、「漏」とか「洩」に似た漢字って・・・浮かばない。