愛情表現

ケベックに住んで、今までに一番戸惑ったのが愛情表現だ。
あ、この場合、男女間の愛情のことでやんす。
女性の立場として思うのが、此方の男性の愛情表現はほんとに強い。
(でも、日本でも愛情表現ってこっちとそんなに変わらないかもね。なんだよ、日本と同じじゃんって感じたらゴメンネ!)
先ず一番最初のコンタクトは瞳から始まる。
だいたい目でお話が出来ちゃうね。
次に肩や手など身体に触れる表現がやって来る。
単なる挨拶でも結構接近する習慣があるので、男性にとっては好きな女性に接近出来るチャンスが簡単に到来するわけだ。
挨拶の仕方だけど、男女問わずお互いの左右の頬に軽くキスする。これ、男同士はやらない。もしやったら相当に気持ち悪い、ケベックではね。
私の場合、好感を持っている人にしかキスしない。普通は口でチュッと音を立てるだけで済ませる。
ゲゲッ!!なんていうのには当然近寄らないし、握手だって拒否。
しかし、正直言って、この挨拶の仕方は未だに好きになれない。私はすごい神経質なので、相手がインフルエンザだったら嫌だなあとか、トイレの後ちゃんと手を洗ったのかコイツとか、いろいろと思い巡らす。
また、もともとベタベタ・イチャイチャが苦手なので、あの日本式の挨拶はほんとに好きだ。あのお辞儀をする時の距離感が何とも言えず好きだなあ。ぜひケベックで広めたいですね。
身体に触れるようになったら、今度は「抱きしめる」。挨拶ついでに「この時とばかり」ガバッと抱きつく男性も多い。合わせてキスまでする抜け目の無い男性もいる。ま、そこまで行けばあとは野となれ山となれ。
さて、そこまで愛情表現しているのに、女性に気持ちが伝わらない場合、また、女性が身体の接触を避ける場合、もちろん引き下がる男性もいるにはいるが、大半は強行作戦に出る。
ふりだしに戻る感覚で、最初からもう一度やり直し、さらに眼力込めてビビビビーッと相手を見つめる、または道路の真ん中で突然!唇を奪われることも、キャ〜。
女性に冷たくされても、ケベック人男性って結構シツコイ。その食い下がり方が強烈な人が多いようだ。ま、それが度を越すと警察沙汰にもなるわけだが。
あ、もちろん眼力で頑張っている段階から電話やメール攻撃、これは万国共通だけどね。
またもちろん例外もありますので、いつでも誰でもどこでも100%がこの通りとは限りません。悪しからず。