冷たい太陽

UN SOLEIL DE GLACE

ここ3日ほど、毎朝の気温が-20℃を切っている。
こういう朝は、体感温度がなんと-30℃以下にもなる。
日中に太陽が出ていても、これはまさしく「冷たい太陽」。
日差しは針刺すように強いにもかかわらず、全然暖かさを感じない。
日本に住んでいた時も、冬になるといつも身体を壊していた。
一年の半分が雪と氷のここケベックのことである、
身体が年々辛くなっていくのも、もちろん年齢的なものもあるが
この寒冷地での生活が大きな影響を及ぼしているのは手に取るように分かる。


日本ではあまり見られないものだと思うが、ケベックには、「サイコテラピー」という心理療法みたいなのが大流行で、もう何かというとこの「サイコテラピー」にお金を投じる人が多い。
大学で心理学の学士号を取得するとサイコテラピストになる人が殆どらしい。
電話帳で調べると、たくさん見付けられる。
でも、これって私から見たら、まさしく愚の骨頂だわね、ケベックの場合。
特に冬が長いから、精神的にダウンする人が多いんだ、というのが
ケベック人らの言い訳説明だが、ほんとその通り、確かにケベック人って精神的に脆い面がある。それも異常に。
家族、身内みなベッタリで、先日も救急病棟の待合室に、ただの付き添いで来ている人が、一人に対し、何人もしてゾロゾロくっ付いてくるために満員!
肝心な急病の人たちが座れない状況を作っていて、これには病院も口出しさえしない。
40度以上も熱のある人や何の怪我なのか体中顔中青アザだらけの人とか、腕から血を流している人とかいても、その付き添いのヒマな人たちは、救急病棟待合室で、あはは・・・おほほ・・・と楽しそうに歓談、昼食時には、なんとどこからか弁当を買ってきて、そこで食べ出す始末!!!
でもこんな場面、ケベックに来てから嫌というほど見て来た私だ。
大して驚きもしないが、それでもその度ごとに怒り爆発である。
この身内同士の異常に強い結び付きというのもやはり移民時代からの名残であろう。
そのくせ精神的には笑っちゃうほどに「ヘナチョコ」ばっかりである。
たかがケベックから車で2時間ほどの所に自分の子供が住んでいるからといって、別れる時のその親子の様子なんか、この世の終わりみたいな顔していつまでもチューしたり抱き合ったり。バカみたいだ。
冬が長い、という理由だけでノイローゼになられるそうですよ、ケベック人って。


実際に、そのサイコテラピーの場所に行って、ルポしたいところだが、今のところ、私が視察を予定しているのが、警察と刑務所。
これは絶対ルポしたい対象である。もちろん撮影は出来ないけどね。
長男が仕事柄、先日ケベック市警察を視察して来た。
彼の大の親友が警察官で、次はケベック州の警察と、警視庁の視察らしい。
手錠を手にしたり、防弾チョッキを身に着けてみたりと、聞いただけでドキドキする。
防弾チョッキやその他諸々のものを入れたベルトなどで総量10㎏ほどあるらしい。
私がやったら「身動きの取れない警官」であろう。
「考えただけでも恐ろしいほどの増量だろうな、パトカー壊れたりしてさ」
「・・・・・ちょ・・・」
病んでいる母に対してこの鞭のような言葉よ・・・。
「今度は、ぜひお母さんもどうぞ」とその心やさしい親友くんが誘ってくれているのだ。
この際、自分の体重はキレイさっぱり忘れようじゃないか。
警視庁は、長男にとっては恩師のたくさんいる場所でもある。
カナダは、カナダ刑法に基き、無期懲役はあるが、死刑は無い。
懲役を無期にするか否かを決定する裁判官たち、ここにも恩師がゾロゾロである。




Voici Isabelle et son amie Stephanie
chez Isabelle a côté d'un bricolage fait
par Stephanie.
今夜わが家にお泊りするステファニーと娘のイザベル
ピアノに飾ってあるのが、ステファニーが私に作ってくれたバレンタインカード


L'AUBE HIVERNAL

今一番注意しているのが台所仕事だ。
皿やカップ、包丁などを取り落とすことが度々ある。
でも、どういうわけか前よりも左手に力が出て来たのだ。
だからこうして書くことも出来るようになって来た。
先日の精密検査で一番嬉しかった、というか、救われたことは、血液の状態が最高だということである。
以前は高血圧で苦しんだのだが、最近血圧も良好である。
ブログを〈犯罪視〉している母は、なんと今回のこの私の状態を、全て「ブログのせい」と決め付けたのには唖然・・・だった。
ブログは病気の根源らしい。へえ〜っ!!
おまけにブログ仲間の身内らに「ブログばっかりやっているので今回の病状になった」と言いふらしたのである。
それでなんで精密検査まで受けるのであろうか?
とにかく「ブログ」と一言喋っただけで、母が烈火の如く怒り出すのだ。
印刷してもらって読めばいい、の一点張り、カラープリントはタダではないのだ
と言ってもとにかくその辺の事情がよく解らないらしい。
カラープリンターは弟の嫁さんのものだ、遠慮なく、心置きなく使っていたのでは、彼女からも嫌われるであろう。
ブログが万人の人に読まれるというのも理解出来ないらしい。
何をどこで見たのかどう読んだのか「ブログが殺人を引き起こした!」と、両親からわざわざ電話が来た事もあった。
どういう内容の話なのか問いただしても、「殺人にまで及ぶ危険なことだ」としか言わない。
病気になって、次はいよいよ殺人か・・・凄いブログだよねえ。それってどんなブログなんでしょ?
私のブログを読まないのは、私の両親と2人の弟、そしてうちの家族。
娘だけが、まあまあ協力的だが、フランス語以外のページには全く興味無し。
たくさんの方々が読んで下さっている、と説明しても、何かの間違いではないか?
きっとカウンターが壊れているのではないか?などと言って全く以って信じてくれていない。
嗚呼!!