お客様の目

今夜は最低気温がマイナス14度と出ている。
再び編み物熱が始まったようだ。
来春から使うマフラーを編み始めている。
冬用の糸ではなく、編み方は問題外、とにかく糸にこだわってみる。
服に合わせたいので、幾つかの色を揃えてみた。
手持ちの服の色を思い出しながら、毛糸売り場を行ったり来たりする。
仕事中、自分ではまったく意識していないものが、案外お客様の目にとまったりする。
「そのピアスはどこで買ったのですか?」(日本で)
「そのマフラーは、ご自分で編まれたの?」(はい)
「やっぱりカナダはそういう頑丈そうな靴じゃないとまずいですか?」(出来れば)
「その指輪はアメジストアメジストってカナダで取れるの?」(はい、取れます)
身に付けているものだけではない。
街中で誰か知っている人とすれ違いざまに言葉をかわしたりするのも、皆さん気になるらしい。
「いいですね、フランス語。どこで覚えられたのですか?」
(12歳から、でも本格的にはこちらに来てからです)
「やっぱり住んでいるとお友達があちこちにおられるんですね」
(仕事上の知り合いが殆どです)
「今の方、ステキな方ね、ご主人様ですか?」(いいえ、残念ながら違います)
「見るからに頼もしいですね」(え?私が?ですか・・・・・)
お客様の視線が痛いほど感じること度々である。
あとはよくどこそこの誰誰に似ているという言葉も多い。
以前まだ太っていなかった時は『雅子さま』『マリアン』
太ってからは『ご近所の誰さん』『お友達の誰さん』、どうやらその人たちも太っているらしい。
「オペラ歌手になられたら?お声が素晴らしいから」これも最近よく言われる言葉。
太ってくると、声も太くなってくるようだ。
ということで、せいぜいオシャレには気を配って仕事したいものだ。